11月6日(土)に実施したイベントの内容を、一部記事として記載します(文章化に伴い、一部表現を訂正しています)。
1. ESADE Business School プログラム紹介(MSc、MBA)
Mary Granger, Regional Director Asia, ESADE Business School.
2. 在校生パネルディスカッション
パネリスト:
- Tさん(Class of 2022)、女性、私費、ご夫婦で渡航、金融・商社(法人営業・リスクアナリスト)業界出身、ロンドンから受験。
- TMさん(Class of 2022)、男性、私費、単身、不動産業界(マンション販売・プロジェクトマネジメント・IR)出身。
- Iさん(Class of 2022)、男性、社費、お子様帯同、鉄道業界(不動産開発・マーケティング)出身。
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Hさん(Class of 2023)、女性、私費、コンサル業界出身、アメリカ出身。
ディスカッション:
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Why MBAを教えてください。
· Tさん:日本で女性としてキャリアを積む上で、MBAを通じてハード・ソフトスキルをしっかりと学びたい。また、海外でのネットワークを構築したいためです
· TMさん:業務上で関わった組織マネジメントについて学び、将来はそれに関連する職種を目指したいためです
· Iさん:社内のキャリアチェンジのきっかけとして、ビジネスディベロップメントを改めて学びたいと考えたためです。
· Hさん:ビジネスに役立つ専門的な知識、特にマーケティングを学びたいと考えたためです。
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Why ESADEを教えて下さい。
· TMさん:理由は2つあります。
o 2年制:海外生活経験がなかったため、1年以上の海外経験を積みたいと考え欧州の2年制校を中心に見ていました。
o コラボラティブな文化:ESADEならではの特徴であり、進学校の決め手となりました。コラボラティブというと、ソフトなイメージがあるかもしれませんが、ESADEでは授業形態やグループワーク等、仕組み上でもその文化を醸成しようとしている点が特に魅力的でした。また、少人数のため教授や学生を含めて距離が近いこと、入学後もグループワークが多く、クラスメイトから学ぶ機会がたくさんあります。ESADEにはチームで成果を出すことが好きな人が集まっていると感じます。
· Iさん:学生時代に米国留学経験があったため、欧州、1.5年以上、ダイバーシティの高さ(金融・コンサルに限らないバックグラウンド)、家族帯同としてバルセロナの街に魅力を感じ、ESADEに決めました。
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入学後に気がついたESADEの魅力を教えて下さい。
· Hさん:理由は3つあります。o 多様性の高さ:チームワークや授業等、どんな場面でも異なるバックグラウンド・文化の人と議論をする機会があり、新鮮な視点を学ぶことができる点です。
o MBA for Women:ESADEは女性の活躍推進に力を入れていて、Class of 2023は女性比率が40%と、女性の私としても、居心地がよいと感じます。様々な場面で苦労や成功している女性達と一緒に議論・勉強することは自分の自信にもつながると感じています。
o ネットワークの強さ:国ごとの祝日をお祝いしたり、ホームパーティ等を開催したり、毎週のように学生主体でイベントがあります。また、上級生やバルセロナの他校との交流機会も多いです。
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面白かった・ためになった授業を教えてください。
· Iさん:アントレとイノベーションです。2つともESADEが力を入れている分野であり、教授も魅力的な人が多かったです。
o アントレ:ESADEアントレの名物教授と言われる方が、スタートアップエコシステム:Business Angel Network “ESADE BAN”という投資フォーラムの中心人物になっていて、起業家とのネットワークを通じて得られた経験を話してくれる点が特に面白かったです。ビジネスディベロップメントを改めて学びたいという個人的なMBAの目的にも合致しており、起業予定がない人にとっても、ビジネス全体で役立つ知識を得ることができる授業であると感じます。
o イノベーション:コンサル業界出身の教授が、業界最先端を行くゲストスピーカーを招聘し、イノベーションに関する苦労や成功した話を聞くことができました。日系企業・業界の中でイノベーションを起こすことは大変難しいことではありますが、社費生として内側からイノベーションを起こすという点を学べました。また、将来起業する機会がある方にとっても、参考になる内容であったと思います。
· Hさん:1年時必修の中で、特に面白いと感じる授業を2つご紹介します。
o Creativity:クリエイティブな考え方、クリエイティブな思考を鍛える方法、ビジネスの課題に対するソリューションの考え方を学ぶ授業です。授業の内容も独特であり、紙コップやスポンジ等を使って工作し、そこからビジネスの課題解決に繋げられるか、を考える練習をすることができ、ビジネスの場面でも役立つ授業と感じました。
o Communication:コミュニケーションのスキルに関するコンサルタントが指導にあたり、アクティビティベースでかつインタラクティブな授業です。例えば、チーム全員が順番に自分の意見を発言し、次の人がその意見を取り入れて更に自分のアイディアを出すアクティビティをやったり等、通常の授業とは異なる手法で学び、とても刺激的でした。また、自分のエネルギーをどの様に他の人に伝えるかにいても学ぶことができ、面白いと感じています。
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クラブ活動について教えてください。
· Tさん:ESADEには大きく分けてビジネスクラブとアフィニティクラブの2種類のクラブがあります。ビジネスクラブでは、アントレ、オペレーション、コンサル、ファイナンス、マーケティング等、特定の職種でキャリアを積みたい・学びたい人が集まって情報交換をしたり、キャリアイベントを開いたり、他校とのケースコンペを開催しています。アフィニティクラブでは、アジアビジネス、ラテン、Black in Business、Women in Business、LGBTQ等、それぞれの文化を知る交流会の開催等が中心ですが、私がボードメンバーを務めていたアジアビジネスクラブでは、ヨーロッパでの就職を目指すアジア圏出身者に向けてのキャリアイベントも開催していました。
ESADEのクラブは、運営やイベント等は学生が決めて活動をします。選挙によって選ばれたプレジデントと5-6名のボードメンバーで相談をしながら企画するため、年によって活動も異なりますし、ボードメンバーになれば自分がやりたいことを実現することも可能です。私もWomen in Businessとアジアビジネスクラブでボードメンバーを務めていましたが、2つのクラブの運営に参加することで、大変なこともありますが、1メンバーとして参加するよりも、深く関わることで良い経験になったと感じています。また、クラブ活動は卒業に必要な単位にはならないですが、授業外で同じ興味をもった人たちと交流できる点では、新しいネットワークや学びにつながる良い機会であると感じています。
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就活・インターンの活動を教えて下さい。
· TMさん:ESADEの学生にとっては、コンサル、ファイナンス、GAFA等、他のビジネススクールと同様に人気の業界ですが、肌感覚としては、プロフェッショナルファームよりも、GAFA等の事業会社を目指す人が多いと感じます。特に、夏のインターンでは、アマゾンや事業会社等のインターンへ参加している人が自分の周りには多かった気がします。11月現在、フルタイムの面接やオファーを待っている人がいますが、様々な業界にバランス良く就職していく印象です。様々な業界の人と今後もコミュニケーションがとれる点は、とても面白いと感じています。
ESADEのキャリアサポートとしては、CAP (Career Acceleration program)等、授業以外で業界に特化したサポートを受けることができます。例えば、就活用にレジュメをレビューしてもらったり、ゲストスピーカーから話を聞くことができます。私はコンサルティングCAPに所属していましたが、そこではコンサル業界で採用されているケース面接について講師を呼んで対策を練ったり等、様々なサポートが提供されています。
· Hさん:2021年から、キャリアチェンジをしたい人で業界や職種が絞りきれていない人のために、Explorer’s programという新しいプログラムが開始され、それに参加しています。毎週5-6人でミーテジングをし、業界や職種の絞り方等を話し合って、キャリア担当の方からアドバイスを頂いています。私はマーケティングの職種は決めているものの、業界を絞りきれていないため、プロの方から毎週アドバイスを頂けるのはとても参考になっています。
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バルセロナでのご家族の生活について教えて下さい。
· Iさん:一言で言うと最高です!o まず、天気がとてもいいです!バルセロナは雲ひとつ無い気持ちがい良い天気が1年中続きます。雨もたまに降りますが、東京に比べると少なく、天気予報を気にせずとも出かけることができます。MBAの1年目は、環境が変わってつらいこともありますが、気候の良さは気分も晴れさせてくれる、魅力的な一面と感じます。
o ガウディ建築、ヨーロッパの国々へのアクセスが良いことからも、家族で生活するにはとても向いた都市だと感じます。私は妻と子供とともに留学していますが、妻は日帰りで近くの都市に一人で小旅行へ行ける環境ですし、それぞれ楽しんでくれているなと感じます。また、子供は現在3歳ですが、日本人学校やインターナショナルスクール等、日本語で教育を受けさせたい、もしくは英語やスペイン語も学んでもらいたいという各家庭の思いに応じて選択肢は多いですし、どこにも入れない又は子供が馴染めないが学校を変えられない、という状況は少ないと思っています。
o お子様帯同の場合、スペインの医療事情はどうかというご質問を頂くことがありますが、スペインの医療水準は高く、バルセロナは日本人の医療通訳の方がいらっしゃるので、パートナーの方が英語などを話せないという場合でもあまり心配はないと感じます。
o また、治安について、日本よりは注意をする必要はありますが、安心して暮らすことができると感じています。大きな都市なのでスリ等は気をつける必要がありますが、これまで暮らしていても周りの人の話を聞いても、身の危険を感じることはなかったです。
o ヨーロッパでのMBAを考えている方は、生活費も見ている方がいらっしゃると思いますが、例えば、ロンドンやパリ等と比較すると生活費は抑えられると感じています。
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