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Term 1 Courseの紹介 〜General Management & Strategy〜

 こんにちは!Class of 2023のKFです。今回はTerm 1の授業「General Management & Strategy」をご紹介します。担当のDr. George Chondrakisはtechnology strategy, supplier relationships, mergers and acquisitions and intellectual property rightsを専門とする方です。授業はケーススタディ形式で行われ、前半は理論や最近の事例を用いて各回のテーマについて議論し、それを踏まえた上でケーススタディの内容に入ります。

 

 このコースは、ESADE MBAプログラムにおける大カテゴリ「Strategy & General Management」の中で最初に扱われるコースであり、企業戦略決定をする上での自社のポジショニング・業界の成長性・自社の強み(Core Competencies)・競争優位性を学ぶことを目的としています。Term 1終了後は、企業戦略・海外戦略・国際マネジメント・変化や改革の実行等、マクロな視点から戦略を実行まで落とし込む流れに沿って授業が展開されます。ESADEでは、同じ戦略というカテゴリの中でも異なる教授から多種多様な視点を学べる様に、プログラムが構成されています。

 

 ケースは参考文献とともに提示され、授業開始前までにケースの設問をパワーポイントで提出する必要があり、入学したてで参考文献が30ページ×3に加えてケース20ページ等と、最初は読み物の量にかなり圧倒されたことを覚えています。ESADEでは、ケーススタディにおいては、まずは自分の考えをまとめ、チームの中で意見を交換し、授業での議論で新たな視点を得て復習をする、というHarvard Business Schoolが提唱する指導方法を採用しています。これにより、知識をより深い段階まで掘り下げ、定着化させ学びを最大化することを目的としています。

 

 授業で扱ったトピックは、世界的大企業の商品戦争を基にしたポーターの競争戦略・参入障壁の検証、Amazon Goを題材にしたCore competences・Resource strategy、業界の成長性にフォーカスしたリーガルサービスの事例、スペイン発デリバリーサービス事業への競争戦略提案等、業界・業種・国等、事例は多岐にわたります。

 

 特に印象に残っているのは、最後の授業で取り扱った「Glovo」(日本で言うUber Eatsですが、Glovoは食品や日用品などを25分以内に配達するQuick Comerceを強みとして、南ヨーロッパやアフリカを中心に23各国でサービスを展開しています。)という企業の戦略担当の方がキャンパスを訪れ、企業戦略を考える方法や学生の提案に対してフィードバックを得られた点です。扱ったトピックを一般化してお話しますと、ギグ・エコノミーでしばしば問題となる、ドライバー不足・労働環境のフレキシビリティ・収入の不安定さ等を改善し、エンゲージメントとコミットメントを強化してサービス展開を実現できるか、について話し合いました。

 

 ケーススタディは、時代背景や業界動向が執筆時から時間が経っているため、戦略提案の方向性を予想できてしまうことがありますが、Glovoのケースの様に、今現在直面している企業の課題にどのようにアプローチをするか、そのベースとなる戦略を考える上で、理論とケースをベースにしたこの授業は、今後どの分野でも活用できるフレームワークとして学びが多かったです。

 

※画像はGlovo公式サイトから引用

https://glovoapp.com/es/es/